dotfiles を育てていくことにした

長いこと使っていた MacBook Air が遂に壊れたので MacBook Pro に新調したのだが、シェル周りの環境構築がめんどくさい!!ということで dotfiles を GitHub に上げて育てていくことにした。

他人の dotfiles リポジトリを眺めていると無限の学びがあり、時間も無限に消費されて切りがなかったので、自分にとって必須じゃないものは排除しなるべくミニマルな構成からスタートすることにした。

リポジトリ

oh-my-zsh から zplug への移行

今までは oh-my-zsh を使っていたが、起動が非常にもたつくのと、デフォルトで便利な環境のため使ってない便利機能が多くある気がしたので、これを機に zplug に移行することにした。

結果として移行して正解だった。

起動時間に関してはめちゃくちゃ早くなったわけではないのだが、今までよりもましになった。

プラグインの管理面がとても優秀で .zshrc に欲しいプラグインを記述するだけでプラグインのダウンロードから読み込みまでしてくれる。

プラグインのバージョンロックに対応しているため dotfiles リポジトリに .zshrc をアップしておけば同じプラグイン環境を再現することが容易になる。

また有り難いことに oh-my-zsh のプラグインの読み込みにも対応しているので、ヘビーに使っていた git のエイリアスを一式定義してくれるプラグイン plugins/git を読み込んで使用させてもらっている。例えば glgit pull , gsgit status , gcgit commit など。バッティングで苦しい感じのエイリアスも有るのだがもうこれに慣れてしまったのでw

以下は .zshrc から zplug 読み込みに関する部分を抜粋したもの。
zplug コマンドで必要なプラグインを記述する。

source ~/.zplug/init.zsh
zplug 'zplug/zplug', hook-build:'zplug --self-manage'

# theme
zplug "yous/lime"

# highliting
zplug "zsh-users/zsh-syntax-highlighting", defer:2

# completions
zplug "zsh-users/zsh-completions"
zplug "zsh-users/zsh-history-substring-search"
bindkey '^[[A' history-substring-search-up
bindkey '^[[B' history-substring-search-down

# git helper
zplug "plugins/git", from:oh-my-zsh

# install plugins
if ! zplug check --verbose; then
printf "Install? [y/N]: "
if read -q; then
  echo; zplug install
fi
fi

# source plugins and add commands to $PATH
zplug load

dotfiles のインストールスクリプト構成

新しい環境に dotfiles を適用する簡単なスクリプトを書いた。他の人のリポジトリを参考に初回のみ実行する setup.sh と更新の際に都度実行する deploy.sh の二つに分けた。

setup.sh の主な内容

  • brew のインストール
  • zsh のインストール
  • 各種 brew パッケージのインストール
  • zplug のインストール
  • peco のインストール
#!/bin/bash
set -euo pipefail

source lib/echos.sh

function command_exists() {
  type "$1" &> /dev/null ;
}

: "install brew" && {
  if ! command_exists brew; then
    info "installing brew..."
    /usr/bin/ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)"
  else
    warn "brew is already installed"
  fi
}

: "install zsh by brew" && {
  BREW_ZSH_PATH="/usr/local/bin/zsh"
  if ! brew list | grep zsh &> /dev/null; then
    info "installing zsh..."
    brew install zsh zsh-completions
    sudo sh -c 'echo $(brew --prefix)/bin/zsh >> /etc/shells'
    chsh -s $(brew --prefix)/bin/zsh
  else
    warn "zsh is already installed"
  fi
}

: "install other packages by brew" && {
  packages=( peco ghq jq tree wget autojump rbenv direnv )
  for package in ${packages[@]}; do
    if ! brew list | grep $package &> /dev/null; then
      info "installing ${package}..."
      brew install ${package}
    else
      warn "${package} is already installed"
    fi
  done
}

: "install zplug" && {
  ZPLUG_DIR=$HOME/.zplug
  if [ ! -e $ZPLUG_DIR ]; then
    info "installing zplug..."
    curl -sL --proto-redir -all,https https://raw.githubusercontent.com/zplug/installer/master/installer.zsh | zsh
  else
    warn "zplug is already installed"
  fi
}

ok "Complete!"

完全ではないがなるべく冪等性を持つようにした。
ok, info, warn, error などのコマンドは単に色付きの echo。

以下のような記法は 名前付きブロック記法 と呼ばれる見やすくするためのもの。

: "hoge" && {
  # do something
}

deploy.sh の主な内容

ホームディレクトリ以下に各 dotenv ファイルへのシンボリックリンクを作成するだけ。
同名のファイルがあれば作成をスキップする。

#!/bin/bash
set -euo pipefail

source lib/echos.sh

readonly DOT_FILES=( .vimrc .bashrc .zshrc .zshenv )

for file in ${DOT_FILES[@]}; do
  dest=${HOME}/${file}
  if [ -e ${dest} ]; then
    warn "[warn] ${dest}: skipped (already exists)"
  else
    ln -s $HOME/dotfiles/$file $dest
    ok "[ ok ] ${dest}: created"
  fi
done

ok "Complete!"

CakePHP4.0 時代への展望とこれまでの振り返り

2015年に CakePHP3.0 がリリースされたことは記憶に新しいですが、先日 CakePHP の Core Developer の @mark_story 氏により CakePHP4.0 時代への展望とこれまでの歩みの振り返りがスライドとして公開されていた ので、内容を要約してみたいと思います。

※ 以下の内容は自分が CakePHP を触っていて感じたことを元に補足している内容も含まれますのでニュアンスが異なる部分もあるかもしれません。

2.x – 3.00 アップデートの振り返り

  • 3.0.0 はとても大規模で困難なアップデートだった
  • PHP7 対応に伴うモダン化
    • フレームワークのインストール方法が composer になった
    • コアコード・モデル周りの大幅な改修
      • 連想配列地獄からの脱却・オブジェクト化
      • モデルクラスが Table と Entity クラスに分離された
  • 2.x もまだメンテンナンスされている
    • CakePHP2.7 で PHP7 にも対応した

現行版の 3.2.x – 3.3.x について

  • getter / setter 分離のため移行中の段階 (詳細は後述)
  • Middleware 対応 (PSR-7互換)
    • Request / Response の構築処理に任意の処理を挟み込める
    • PSR-7 対応に伴う Request & Response オブジェクトの不変化
      • with から始まるメソッド名のメソッドは新しいインスタンスを返す
<?php
// $response オブジェクトの内容は変わらない
$response->withHeader('X-yes', 'yes');

// 戻り値に変更が反映された状態で clone instance が返ってくるので
// もし変更したい場合は代入する。
$response = $response->withHeader('X-yes', 'yes');

3.5 で提供される新機能

  • 新しいミドルウェアの提供
    • CSRF
    • Cookies
    • Authentication
  • ルーティング設定とミドルウェアの紐付けが可能に

3.6 について

  • 4.0 リリースに向けたバージョンになる
  • 3.6 未満と下位互換性は保たれる

4.0 はどんな感じになる?

  • ベースはあくまで 3.x のまま
  • PHP7.1 以上の環境が必須に ( ! )
  • 全ての非推奨メソッドの削除
    • getter と setter の両方を兼ねたメソッドも削除される

進められている getter / setter 分離対応について

より簡単なインターフェースにしてコードの複雑さを軽減することが目的。

これまで:

  • Entity::errors()

これから:

  • Entity::getErrors()
  • Entity::setErrors()

リリース予定日は?

まだ未定だが 2017年末 〜 2018年初頭になりそう。

所感

CakePHP3 はかなり大掛かりなアップデートでしたが、CakePHP4 は PHP7.1 以上が要求されること以外は比較的シンプルなアップデートになるのではないでしょうか。

近年のモダン PHP の流れを汲みつつ堅実に進化していっているなという印象を受けました。

最近の PHP フレームワークのトレンドを見ていると Laravel に押され気味な感はありますが、CakePHP も古株のフレームワークとして安心感のあるフレームワークであることは今後も変わらないと思います。がんばれ CakePHP。